誤答ノートのメリットとその作り方、使い方 (02)

前回の「誤答ノートのメリットとその作り方、使い方 (01)」に続いて、誤答ノートのより具体的な作成方法をご紹介致します。

誤答ノートの使い方+α

例として以下の問題を誤答ノートに加えてみます。



オリジナルの問題

To save time and costs, ABC Industries recommends that any members who travel for business (          ) the number of personal belongings they carry.

(A) minimize
(B) to minimize
(C) have minimized
(D) minimizing


はじめのうちは(或いは、時間のない時には)問題をそのままノートに書き写しても良いかもしれませんが、よりあなたのオリジナル誤答ノートを密度の高いものにするためには以下の方法も役に立つかもしれません。


1:TOEIC の問題作成者にでもなったような気分で少しだけでも「自分らしさ」を取り入れてみると、記憶の定着により役立つと思います。例えば、「文中の人や会社の名 前を知り合いやご自身の会社の名前、好きなブランドの名前に置き換えてみる」という些細なことだけでも意味はあると思います。

To save time and costs, Microsoft Japan recommends that any members who travel for business (          ) the number of personal belongings they carry.

(A) minimize
(B) to minimize
(C) have minimized
(D) minimizing



2: 例えばあなたが既に「member」という単語を完全に記憶しているとし、ほぼ同じ意味である「associate(友人・仲間・同僚・共同出資者)」や 「colleague(同僚・仲間・同業者)」という単語を最近覚えたとします。その場合には、意味が完全には一致しないという場合でも積極的に単語や熟語を置き換えてみましょう


To save time and costs, Microsoft Japan recommends that any associates (colleagues) who travel for business (          ) the number of personal belongings they carry.

(A) minimize
(B) to minimize
(C) have minimized
(D) minimizing


3:同じ要領で他の熟語や単語も他の類似表現に置き換えてみます。


In order to save time and costs, Microsoft Japan recommends that any associates (colleagues) who go on a business trip to San Francisco office (          ) the amount of luggage they carry.

(A) minimize
(B) to minimize
(C) have minimized
(D) minimizing


4:さらに最近覚えた(或いは、どうしても覚えられない)形容詞や副詞などがあればそれらも文中の隙間に無理矢理にでも入れてしまいましょう。


In order to save substantial time and inessential costs efficiently, Microsoft Japan firmly recommends that any associates (colleagues) who go on a business trip to San Francisco office (          ) the amount of luggage they carry.

(A) minimize
(B) to minimize
(C) have minimized
(D) minimizing


5:で、答えを書くページ(裏面)には以下のように書いておけば良いかと思います。

In order to save substantial time and inessential costs efficiently, Microsoft Japan firmly recommends that any associates (colleagues) who go on a business trip to San Francisco office ( minimize ) the amount of luggage they carry.

提案や要求を表す動詞に続くthat節では動詞の原型を使う。「insist, suggest, recommend, order, decide, ask, request, require, demand」なんかが出てきたら注意!

substantial(形):かなりの、相当な
efficiently(副):効率的に
firmly(副):きっぱりと、毅然と
associate(名):友人、仲間、同僚、共同出資者

※「luggage」は不可算名詞なので「the number of」という表現は使えない。「the number of」は可算名詞のみ。ちなみに「a number of」は「たくさんの(名詞)」という意味になる。

6: 以降は、誤答ノートを使った復習時にも間違えた問題には印などをつけ、「完璧に思えた問題は削除」「繰り返し間違えている問題では新しい類似問題を作成する」などということをしてより密度の濃いものにします。ちなみに、熟語中の前置詞を問うような問題の場合であれば、選択肢を書き写す必要なないと思いま す。

オリジナルの問題

To save time and costs, ABC Industries recommends that any members who travel for business (          ) the number of personal belongings they carry.

改変されて誤答ノートに加えられた問題

In order to save substantial time and inessential costs efficiently, Microsoft Japan firmly recommends that any associates (colleagues) who go on a business trip to San Francisco office (          ) the amount of luggage they carry.

正直、ここまで極端に変更を加える必要はないのですが、時間ある時には類義をを調べて変更してみるのもいいかもしれませんし、時間がなければすぐに頭にパッと代わりとなる単語や熟語が浮かんだ場合にのみ変更を加えるということで良いかと思います。パソコンで編集するのであれば、時間がある時にディスプレイ上で眺めながら変更を加えて、改めて印刷し直すというのもアリだと思います。




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