個人的にはこの違いがわかるようになるまで割と時間が掛かりましたし、なんだかちょっとしたトラウマのようになっていて、今でも(特に)"Si"の発音をする時には気をつけていたりします。
こ の2つの発音をきちんと使い分けないと、例えば友人のアパートに遊びにいくことになって、「ここに座っていい?」と尋ねる時などに赤っ恥をかきます。もち ろん、そこまで親しくない相手であれば「どうぞ」の一言で終わる話ですが、ある程度仲が良い場合、相手のキャラクターによっては「え?何?今もしかし て"Can I SHIT here?"とかきいた?駄目に決まってるだろ!勘弁してくれよ!」とか言われます。で、さらに「いや違うよ"Can I SIT here?"って言ったの」と弁明しても、相手には依然として"SHIT"と聞こえているのでこの無限ループは止まりません。
もちろん、誰も「友人がソファの上で排便をしていいか本気で尋ねている」とは思いませんので問題ないと言えば問題ないのですが、きちんと発音できた方が良いのは間違いありません。
まずは以下の動画をご覧ください。
動画の中では
"Shi"・・・キスをするような唇の形、或いは「しー」と静粛を促すときの唇の形
"Si"・・・小さな笑顔をする時の唇の形
という解説でした。これでもかなりわかりやすいと思うのですが、もう1つわかりやすいものがありますので、引き続き以下の動画をご覧ください。
こちらの動画では
"Shi"・・・「しー」と静粛を促すときの音 (そのまま音をのばせば"She"の発音)
"Si"・・・蛇が発するような音(そのまま音をのばせば"C"の発音)もう1つのポイントとしては、"Si"という音で始まる場合(Sea, Sip, Sell, Seat, Suitなど)には掠れ気味の「スー」という音をしばらく出してから単語全体を発音すると良いということでした。もちろん、2秒も3秒もそんな音を出していたら話している相手に怖がられるかもしれませんが、経験からしてもこの方法はかなり効果的です。
"Sit"なら「スーーーイッ」くらい。最後の"t"の音は舌先を上の前歯に軽くあて、聞こえるか聞こえないかくらいの感じで「ッテ」というくらいで充分です。「スーーーイッ(ッテ)」。"Shi"の方は解説のまま、静かにしてほしい時にやる感じで「シューーー」とやってから「イッ(ット)」を付け足す感じです。「シューーーイッ(ッテ)」。
では、どの程度「スーー」とか「シューー」という音をのばしたらいいのかというと、実際にやっていただければ体感でわかるとは思うのですが、だいたい0.3秒くらいまでは許容範囲だと思います。0.5秒くらいになるとさすがに少し長いかなという感じです。
ちなみに舌を置く位置でいうと"Si"の場合には「舌先を下の前歯の上の部分に軽くあてる、というか、置いておく感じ」で良いかと思います。
まとめ
なんだかごちゃごちゃしてしまいましたがまとめると以下のような感じかと思います。
・"Shi"の音は静粛を促すときの音。"Si"の音は蛇の音。
・それぞれ、単語全てを発音する前に"Shi"や"Si"の部分だけの音を長めにとると、違いをはっきりさせやすい。
・音を長めにとる部分の時間は0.3秒くらい(1単語だけを発する場合にはもう気持ちだけ長めに取って、強調するということもあります)。
・"Si"の場合には舌先を下の前歯の上の部分に軽くあてる、というか、置いておく感じ
※日本語的にはどちらも「シ」ですし、「まぁ、違うと言えば違う音だよね」くらいのものなので、あまり意識せずに発音しがちですが、こちらが完璧に理解していなくても、(或いは、自分で発していて違いがわからなくても、)理屈として口の動きや舌を置く場所を知っていて使い分けていれば、意外と向こう(英語圏の方々)は違いを認識してくれますので、「意識」するというのは大切なことだと思います。加えてその発音に対する意識は「リスニング力の向上」にも役立ちます。
ちなみに、英語の「早口言葉(Tongue twister)」に以下のようなものがありますので、時間があれば挑戦して、イライラしてみてください。
She sells sea shells by the sea shore.
The shells she sells are surely seashells.
So if she sells shells on the seashore,
I'm sure she sells seashore shells.
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